お萬榎稲荷神社

お萬(万)榎の名は、仙寿院を創建した徳川頼宣(紀州徳川家初代)の生母・お萬の方がこの木を信仰したことによると言われている。お萬の方は、瑞円寺住職の叔母でもあったことから、霊木されたこの榎を度々訪れていたとも伝わっている。江戸庶民は、「古里大明神」の幟を立ててこの榎を祀った。この榎は江戸時代初期の大風により折れて根幹が朽ちて洞穴が開いた後、不思議にも2本の若芽が穴の左右から生じて伸長し、人間が逆立ちしたような形となったものと言われている。昔、とある四谷の大工が、その根元を加工して自分の女房の女陰そっくりにしたところ、女房が女陰の病気に掛かってしまい、大工は榎の祟りと思い、岩屋に祠を造り榎神社として祀ると女房の病気はすぐに治ったという伝承に基づいている。それ以来、女性の下の病に御利益がある性神として信仰されるようになったと言われている。

参考文献

お萬榎神社

アクセス

JR総武線千駄ケ谷駅 下車徒歩6分
東京メトロ副都心線北参道駅 下車徒歩7分
都営大江戸線国立競技場駅 下車徒歩7分